今回はSONYの「クリエイティブルック」のご紹介です。
「α7 III」や「α7C」、「α6400」などクリエイティブルックを搭載していない機種も2025年4月現在、現役で販売されています。
「クリエイティブルック」の色味はどうなのか?搭載機種はどれなのか?をまとめてみました。
気になっている方はぜひ最後までご覧ください。
クリエイティブルックとは
「クリエイティブルック」は2020年10月発売の「α7S III」で初搭載されました。
一部のカメラを除き、その後販売された機種には対応しております。
※「α7S III」の後に販売された「α7C」、「VLOGCAM ZV-E10」には「クリエイティブルック」は搭載されていませんのでご注意ください。

そもそも「クリエイティブルック」とはなんなのか?
クリエイティブルックは、カメラにプリセットされた画作りのための機能です。
引用元:SONY
クリエイティブルックを活用いただくことで、撮影段階で映像の質感や色味を思い通りの雰囲気に仕上げることができます。
簡単に言いますと「クリエイティブルック」は写真や映像の色味を決める機能です。
「クリエイティブルック」の色味の解説はこのように紹介されています。
ST/Standard | 被写体・シーンに幅広く対応する標準の仕上がり。 |
PT/Portrait | 肌をより柔らかに再現。人物の撮影に最適。 |
NT/Neutral | 彩度・シャープネスが低くなり、落ち着いた雰囲気に表現。パソコンでの画像加工を目的とした撮影にも最適。 |
VV/Vivid | 彩度とコントラストが高めになり、花、新緑、青空、海など色彩豊かなシーンをより印象的に表現。 |
VV2/Vivid2 | 明るく色鮮やかな発色で、明瞭度の高い画像に。 |
FL/Film | 落ち着いた発色と印象的な空や緑の色味に、メリハリのあるコントラストを加えることで雰囲気のある画像に。 |
IN/Instant | コントラストと彩度を抑えたマットな質感に。 |
SH/Soft Highkey | 透明感・柔らかさ・鮮やかさを持つ明るい雰囲気の仕上がりに。 |
BW/Black&White | 白黒のモノトーンで表現。 |
SE/Sepia | セピア色のモノトーンで表現。 |
クリエイティブルックとピクチャープロファイルの違い
「クリエイティブルック」が導入される前は「ピクチャープロファイル」が使用されていました。
「クリエイティブルック」は現在も私のメイン機として活躍している「α7IV」で利用していますが、「クリエイティブルック」が搭載されて感じた一番のメリットはRAW現像の手間が減ったこと。
個人的に「ピクチャープロファイル」時代はRAW現像が必須の作業でしたが、「クリエイティブルック」になってからはJPG撮って出し、もしくは少しの露出補正で使える写真が増えたことが一番のメリットです。
クリエイティブルックのカスタム項目
また、「クリエイティブルック」になったことで、より細かい設定が可能になりより自分の好みの色味に近づけることが可能になりました。
個人的にはクリエイティブルックの色味にあまり不満は無いのでデフォルトに近い色味で使っています。

デフォルトの色味が好きなので、パラメーターをいじっても1, 2程度にしています。
コントラスト | +側に設定するほど明暗差が強調され、インパクトのある仕上がりになる。(–9 ~ +9) |
ハイライト | 明るい部分の明るさの度合いを調整する。+側の設定にするほど明るくなる。(–9 ~ +9) |
シャドウ | 暗い部分の暗さの度合いを調整する。+側の設定にするほど明るくなる。(–9 ~ +9) |
フェード | フェードの度合いを調整する。大きい値に設定するほど効果が強くなる。(0 ~ 9) |
彩度 | +側に設定するほど色が鮮やかになる。-側に設定すれば控えめで落ち着いた色に再現される。(–9 ~ +9) |
シャープネス | 解像感を調整する。大きい値に設定すれば輪郭がよりくっきりし、小さい値に設定すれば柔らかな表現になる。(0 ~ 9) |
シャープネスレンジ | シャープネスの効果がかかる領域を調整する。大きい値に設定するほど細かな輪郭線にシャープネスがかかる。(1 ~ 5) |
明瞭度 | 明瞭度の度合いを調整する。大きい値に設定するほど効果が強くなる。(0 ~ 9) |
クリエイティブルックの作例
クリエイティブルックの作例ですが、中でも特徴的でおすすめの以下の4種類のクリエイティブルックを「ST/Standard」と比較してみました。
- FL/Film
- SH/Soft Highkey
- IN/Instant
- VV2/Vivid2
STとFLの比較
【FL】落ち着いた発色と印象的な空や緑の色味に、メリハリのあるコントラストを加えることで雰囲気のある画像に。
引用元:SONY
「FL」はクリエイティブルックの中でも人気の高い色調で、やや高めのコントラストが特徴です。
特に緑や青が多く含まれるシーンで効果を発揮し、青空や自然を背景にした風景やポートレートで活躍しています。
光を表現したいとき。日差しや逆光の中でも美しい仕上がりになります。
日常のスナップから旅行写真まで、幅広い撮影シーンで活用できる私の中でも一番使用頻度の高いクリエイティブルックです。
STとINの比較
【IN】コントラストと彩度を抑えたマットな質感に。
引用元:SONY
「IN」はクリエイティブルックの中でも落ち着いた印象を与える色調で、やや低めのコントラストが特徴です。
特に室内や曇りの日、静かな風景など、柔らかい印象を与えたいときに活躍しています。
ポートレートや日常のスナップにもしっくりと馴染みます。
日常の何気ない瞬間から、しっとりとした旅先の風景まで、幅広いシーンで活用できる、私自身も使用頻度の高いクリエイティブルックの一つです。
STとSHの比較
【SH】透明感・柔らかさ・鮮やかさを持つ明るい雰囲気の仕上がりに。
引用元:SONY
「SH」は、クリエイティブルックの中でも透明感や鮮やかさが特徴です。
暗部も持ち上がり明るい印象になるので、花やポートレートでも活躍しています。
使用頻度は高くないですが、印象的な瞬間を残したいときにぴったりの色味で、日常の中でも特別なシーンを強調したいときにおすすめの一枚が撮れます。
STとVV2の比較
【VV2】明るく色鮮やかな発色で、明瞭度の高い画像に。
引用元:SONY
「VV2」は、明るく色鮮やかな発色と高い明瞭度が特徴のクリエイティブルックです。
全体的にコントラストがしっかりとしており、明瞭度も高めで輪郭がくっきりとするので風景の撮影では「VV2」を選ぶことも多いです。
特に自然風景や色の多いシーンで使いたくなるクリエイティブルックです。
日常の記録を華やかに残したいときや、被写体の鮮やかさを強調したい場面におすすめです。
クリエイティブルックをLightroom ClassicでRAW現像
「クリエイティブルック」を「Lightroom Classic」でRAW現像するとどうなるかはこちらの記事をご覧ください。


「Lightroom Classic」のプロファイルで「クリエイティブルック」選ぶことができますが、あくまでも再現しているだけなので多少色味が変わってしまいます。



多少色味は変わってしまいますが、Lightroom Classicのプロファイルの色味が悪いというわけではありません。雰囲気は似ているので、これはこれでありだと思います。
クリエイティブルックの色をRAW現像で完全に再現したい方はSONY純正の「Imaging Edge Desktop」の利用がおすすめです。
クリエイティブルックの搭載機種/2025年4月現在
2025年4月現在のクリエイティブルック搭載機種を紹介します。
センサーサイズごとに発売日が新しい順にまとめてみました。
フルサイズ
α1 II(2024年12月発売)


α9 III(2024年1月発売)


α7C II(2023年10月発売)


α7CR(2023年10月発売)


VLOGCAM ZV-E1(2023年4月発売)


α7R V(2022年11月発売)


α7IV(2021年12月発売)


α1(2021年3月発売)


α7S III(2020年10月発売)


APS-C
VLOGCAM ZV-E10 II(2024年8月発売)


α6700(2023年7月発売)


デジタルカメラ
VLOGCAM ZV-1 II(2023年6月発売)


VLOGCAM ZV-1F(2022年10月発売)


まとめ
今回はSONYの「クリエイティブルック」のご紹介してみました。
「クリエイティブルック」は従来の「ピクチャースタイル」よりも色味や雰囲気に深みがあり、写真の印象をグッと引き上げてくれます。
さらに、撮影時点で完成度の高い色表現ができるため、RAW現像にかかる手間も大幅に減りました。
特に撮って出しのクオリティを求める方や、編集に時間をかけたくない方には非常におすすめです。
まだ「クリエイティブルック」を体験していない方は、ぜひ一度試してみてください。
撮影の楽しさが、きっとさらに広がるはずです。
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