現在、私は「SONY α7IV」をメイン機材として使用していますが、今回「カメラレント」を利用して、1ヶ月間「Fujifilm X-E3」をレンタルして使ってみました。
この記事では、「Fujifilm X-E3」の使用感や良かった点、気になった点などをご紹介したいと思います。
まず、「Fujifilm X-E3」は2017年に発売された古いモデルではありますが、2025年の今でもしっかりと使えるカメラだと感じました。
ただし、メイン機として使っていくにはAF性能など物足りなさを感じることもありました。
しかし、「X-E3」のコンパクトさやクラシカルなデザイン、そして何より富士フイルム独自の「フィルムシミュレーション」色味は非常に魅力的で、スナップ撮影や日常の記録といった軽めのシーンにはぴったりの一台だと思いました。

街歩きでのスナップでは、「α7IV」よりも持ち出しやすく気軽に撮れることが大きなメリットです。
また、操作系もシンプルで、マニュアル撮影に慣れている人であれば直感的に扱える点も使いやすかったです。
結論としては、「Fujifilm X-E3」は2025年現在でもサブ機としては十分に活躍できるカメラです。
「もう一台気軽なカメラが欲しい」「スマホよりしっかりした画を残したい」と思っている方には、今でも選択肢としておすすめできるカメラです。
Fujifilm X-E3をレンタルした理由
以前はサブ機として「SONY α6700」を所有していました。
メイン機として使っている「α7IV」と比べると、写真を撮る楽しさをあまり感じられなかったので半年ほどで手放してしまいました。
ただし、「α6700」のAFの速さや食いつき、画質については申し分なかったです。
「α6700」を手放して感じたのはコンパクトなサブ機の必要性。



やはり気軽に持ち出せる軽量・コンパクトなカメラは持っておいた方がいいなと感じました。
そこで、以前から気になっていたFujifilm(富士フィルム)カメラを導入しようと検討していました。
候補として上がった3機種
- X-E4(クラシックネガ対応)
- X-T30 II(クラシックネガ対応)
- X-M5(クラシックネガ対応)
Fujifilm(富士フィルム)のカメラを使いたい一番の理由は「フィルムシュミレーション」を使ってみたい。
「クラシックネガ」で写真を撮ってみたいというのがFujifilm(富士フィルム)のカメラを使ってみたい理由でした。
ただ、どの機種も中古の相場が新品時よりも高くプレミア価格になっていること。
新品で販売している「X-M5」も軒並み在庫切れとなかなか購入するタイミングがありませんでした。
「X-M5」についてはファインダーが無いというのもネックではあったのですが。



2025年内の発表が噂されている「X-E5」のことも気になっています。
このままでは時間だけが過ぎてしまうと思ったので、とりあえずフィルムシュミレーションが使えるカメラを使ってみよう。
ということで「カメラレント」で「X-E3」を1ヶ月レンタルしてみることにしました。




Fujifilm X-E3のスペック
「Fujifilm X-E3」の注目ポイントに絞ったスペック表を紹介します。
有効画素数 | 約2,430万画素 |
撮像素子 | X-Trans CMOS IIIセンサー(APS-Cサイズ) |
手ブレ補正 | なし |
ファインダー | 0.39型有機EL/約236万ドット(視野率約100%) |
液晶モニター | 3.0型/約104万ドット(視野率 約100%)/固定式 |
フィルムシミュレーションモード | 15モード(PROVIA/スタンダード、Velvia/ビビッド、ASTIA/ソフト、クラシッククローム、PRO Neg.Hi、PRO Neg.Std、モノクロ、モノクロ+Yeフィルター、モノクロ+Rフィルター、モノクロ+Gフィルター、セピア、ACROS、ACROS+Yeフィルター、ACROS+Rフィルター、ACROS+Gフィルター) |
バッテリー | 約350枚(XF35mmF1.4 R 使用時、LCD表示ON、スタンダードモード時) |
本体外形寸法 | (幅)121.3mm×(高さ)73.9mm×(奥行き)42.7mm |
重量 | 約337g(付属バッテリー、メモリーカード含む) |
Fujifilm X-E3の外観
「X-E3」はクラシカルなデザインのカメラです。
正面にはフロントコマンドダイヤルとフォーカスモード切換レバーがあります。


上部には電源スイッチ、シャッターボタン、シャッタースピードダイヤル、露出補正ダイヤル、Fn(ファンクション)ボタンがあります。
1ヶ月間使いましたが、気軽なスナップ撮影のみだったのでFn(ファンクション)ボタンを使用する機会はありませんでした。
もう少し長い期間使っていれば割り当てたい機能も出てきて、使用頻度が増えていたかもしれません。


背面はリアコマンドダイヤル、フォーカスレバー、Q(クイックメニュー)ボタン等が配置されています。
フォーカスレバーはフォーカス位置の変更やメニュー操作でも使う非常に使用頻度の高いレバーで操作感はかなり良かったです。
Q(クイックメニュー)ボタンは登録しておいた設定に瞬時に変更できるので重宝しました。


Fujifilm X-E3のメリット・おすすめポイント
圧倒的な軽さ
「Fujifilm X-E3」はバッテリー・SDカードを含んだ重量が約337gとかなり軽量です。


装着しているレンズは、先走って購入してしまった、私物の「Fujifilm XF35mmF2 R WR」です。



絞りリングのクリック感が最高です。


レンズの重量は約170gです。「Fujifilm X-E3」に装着すると合計で約507gと撮影を目的ではないお出かけの際にも気軽に持ち出せる重さでした。
「Fujifilm XF35mmF2 R WR」もフルサイズ換算で53mm相当とスナップ撮影もしやすい画角で使いやすかったです。
クラシカルなデザイン
「X-E3」はクラシカルなデザインでとてもかっこいい。
SONYにはないクラシカルなデザインのカメラが多いのがFujifilmのカメラの魅力でもあります。



所有感を満たしてくれるデザインです。


色味が魅力のフィルムシュミレーション
Fujifilmのカメラ最大の魅力が、フィルムシミュレーションだと言っても過言ではありません。
SONYもクリエイティブルックが搭載されて、「FL」、「IN」など魅力的な色味がになりましたが、個人的にはFujifilmのフィルムシュミレーションの方が好みです。
「X-E3」ではフィルムシュミレーションの中で人気の「クラシックネガ」に対応していないのが残念ですが、「X-E3」も対応している「クラシッククローム」が彩度低めの印象的な写真なるので楽しんで使っていました。
左:プロビア(Provia)/ 右:クラシッククローム(Classic Chrome)
フィルムシュミレーションブラケット
「X-E3」を使ってみて地味に便利だと思った機能がフィルムシュミレーションブラケットです。



「フィルムシュミレーションブラケット」を使うと1回のシャッターで登録した3種類のフィルムシュミレーションを記録できます。
私は「クラシッククローム(Classic Chrome)」、「プロビア(Provia)」、「ベルビア(Velvia)」の3種類を登録して撮影を楽しんでいました。






ちなみにSONYには色味のブラケット機能がありませんので搭載してくれると嬉しいのですが。
電子ビューファインダー(EVF)搭載
小型・軽量カメラの「X-E3」ですが、電子ビューファインダー(EVF)が搭載されています。


ファインダーが搭載されているメリットとしては、屋外など明るい場所での撮影の際に、液晶モニタでは暗くて見えづらい場合が多く、ファインダーがあることで構図をしっかり確認して撮影することが可能です。
液晶モニタを設定で明るくすることも可能ですが、私にとってはファインダーをのぞいて撮ることが撮影体験を楽しくさせるポイントにもなっています。
グリップが持ちやすい
「X-E3」は小型・軽量のボディのわりにグリップは持ちやすいです。
ただし、グリップが持ちやすいといっても軽量なレンズ限定になると思います。
「X-E3」には200g以下の軽量な単焦点レンズやズームレンズを装着して使うのが取り回しがよくおすすめです。


Fujifilm X-E3のデメリット・気になるポイント
液晶モニタが固定式
「X-E3」の液晶はチルトなどの可動する機構ではなく固定式となっています。
ローアングルやハイアングルなどの撮影ではモニタが可動する方がありがたいのですが、固定式のお陰でボディの軽量化につながっているメリットもあります。


手ぶれ補正がない
「X-E3」は手ぶれ補正がありません。
もちろん、手ぶれ補正があったほうが便利ではありますが、F値の明るいレンズとシャッタースピードを早めることで対応することは可能です。
手ぶれ補正がないことで、固定式のモニタと同様にボディの軽量化につながっています。



メイン機として使う場合には手ぶれ補正は必須。サブ機としては軽量化を重視しています。
フィルムシュミレーションのクラシックネガに対応していない
「X-E3」はフィルムシュミレーションの「クラシックネガ」に対応していません。
「クラシックネガ」はAPS-CのXマウントでは2019年発売の「X-Pro3」で初搭載され、以降に発売した機種には搭載されています。
「クラシックネガ」が必須!という方には向きませんが、「X-E3」は15種類のフィルムシュミレーションに対応しているので、まずはその色を楽しんでみるのもおすすめです。
「X-E3」に対応しているフィルムシュミレーションの中では「クラシッククローム」が彩度低めの印象的な写真を撮ることができるのでおすすめです。
AFは遅い?
AFの速度を重視する方には「X-E3」はおすすめしません。
動く子供を撮影するのはかなり厳しかったです。
AF-Cでは顔認証のみで瞳AFはAF-Sのみとなっているのも残念なポイントです。
ただし、スナップ撮影ではAFの遅さは気にならず、スナップ用途には問題のない速度でした。
充電端子がマイクロUSB
「X-E3」は充電端子がマイクロUSBとなっております。
2017年発売の古いカメラなので仕方がない部分ではありますが、充電端子がUSB-Cではない時点で充電するのがおっくうに感じてしまうポイントです。


後継機のFujifilm X-E4との比較
X-E3 | X-E4 | |
---|---|---|
有効画素数 | 約2,430万画素 | 約2610万画素 |
撮像素子 | X-Trans CMOS IIIセンサー | X-Trans CMOS 4センサー |
手ブレ補正 | なし | なし |
ファインダー | 0.39型有機EL/約236万ドット(視野率約100%) | 0.39型有機EL/ 約236万ドット 視野率約100% |
液晶モニター | 3.0型/約104万ドット/固定式 | 3.0型/約162万ドット/チルト式 |
フィルムシミュレーションモード | 15モード(PROVIA/スタンダード、Velvia/ビビッド、ASTIA/ソフト、クラシッククローム、PRO Neg.Hi、PRO Neg.Std、モノクロ、モノクロ+Yeフィルター、モノクロ+Rフィルター、モノクロ+Gフィルター、セピア、ACROS、ACROS+Yeフィルター、ACROS+Rフィルター、ACROS+Gフィルター) | 18モード(PROVIA/スタンダード、Velvia/ビビッド、ASTIA/ソフト、クラシッククローム、PRO Neg.Hi、PRO Neg.Std、クラシックネガ、ETERNA/シネマ、ETERNAブリーチバイパス、ACROS、ACROS+Yeフィルター、ACROS+Rフィルター、ACROS+Gフィルター、モノクロ、モノクロ+Yeフィルター、モノクロ+Rフィルター、モノクロ+Gフィルター、セピア) |
バッテリー | 約350枚(XF35mmF1.4 R 使用時、LCD表示ON、スタンダードモード時) | 約460枚(ノーマルモード時)※XF35mmF1.4R使用時 |
本体外形寸法 | (幅)121.3mm×(高さ)73.9mm×(奥行き)42.7mm (奥行き最薄部 32.4mm) | [幅]121.3mm×[高さ]72.9mm×[奥行き]32.7mm(最薄部) |
重量 | 約337g(付属バッテリー、メモリーカード含む) | 約364g(バッテリー、 SDメモリーカード含む) |
「X-E4」はよりミニマルなデザインになっています。
ただし、リアコマンドダイヤル、フォーカスモード切換レバーなどがありませんので、「X-E3」と比べ操作性が悪くなっているのは注意するポイントです。
引用元:Amazon
「X-E4」のモニタはチルト式になりローアングルでの撮影もしやすくなります。
さらに人気フィルムシュミレーションの「クラシックネガ」に対応していることがプラスポイントです。


2025年にFujifilm X-E3を購入する場合の注意点
2025年に「X-E3」を購入する場合に注意点があります。
2025年3月にFujifilmの公式サイトで「X-E3」が修理受付終了製品ということでアナウンスされています。
気にされる方は、「X-E3」が故障してしまった場合にどうなるのか、メーカーやカメラ修理店に確認してみてください。
Fujifilm X-E3におすすめするレンズ
軽量ボディの「X-E3」には軽量な単焦点レンズが似合います。
重量が200g以下でスナップに使いやすい画角の単焦点レンズを紹介します。
XF27mmF2.8 R WR
重量が約84gの超軽量パンケーキレンズです。
フルサイズ換算で40mmと「RICOH GR IIIx」と同じ画角でスナップ撮影に重宝します。


XC35mmF2
重量が約130gの軽量単焦点レンズです。
XCレンズはプラスチック製で絞りリングはありません。その反面、XFレンズに比べて価格が安いのがメリットです。


XF35mmF2 R WR
重量が約170gの軽量単焦点レンズです。
フルサイズ換算で53mm相当とスナップで使いやすい焦点距離のレンズです。


XF23mmF2 R WR
重量が約180gの軽量単焦点レンズです。
フルサイズ換算で35mm相当とスナップで使いやすい焦点距離のレンズです。


XF35mmF1.4 R
重量が約187gの軽量単焦点レンズです。フルサイズ換算で53mm相当の画角です。
F値1.4という明るさが特徴で「神レンズ」とも呼ばれています。


Fujifilm X-E3の作例
作例を何枚か紹介します。設定は全て以下の設定で撮影しています。
- JPG撮って出し(サイズを縮小)
- カメラ:Fujifilm X-E3
- レンズ:Fujifilm XF35mmF2 R WR
- フィルムシュミレーション:クラシッククローム














まとめ
「Fujifilm X-E3」をレンタルして1ヶ月間使ってみた感想をレビューしてみました。
サブカメラとして使うなら「X-E3」は2025年でも十分に使えるカメラです。
修理受付終了している点やモニタが固定式などデメリットもありますが、何より撮影していて楽しさがあるカメラでした。
故障が心配な方や、購入までは考えていないけれど1ヶ月ほど試してみたい方には、レンタルしてみるのもおすすめです。


後悔しないために、まずはカメラ・レンズをお試しレンタル
高価なカメラやレンズをいきなり購入するのはちょっと不安。
という方は購入する前に一度レンタルして試してみるのもいかがでしょうか。
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他にもこんなカメラ・レンズを実際に試してレビューしています
今回のカメラやレンズ以外にもレビューしていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。







